2025.02.26(水)〜 03.03(月)
中津川莉音 津吹恵実 二人展「まつげの先、そらの影」
- 開催予定
- グループ展

まつげの先、そらの影
視界の端を、一筋の影が横切る。
その軽やかな動きに気づいた瞬間、見慣れた風景が少しだけ違って見える。
日常の中に潜んでいた、新たな形や物語が浮かび上がるように。
一人は、日常に隠れた細部を掬い上げる。
生きている「その瞬間」を繋ぎ止め、記憶の隙間にそっと差し込むように。
もう一人は、鳥が見る風景をその目で追い求める。
羽ばたきが生む一瞬の気配とともに、
普段は気づかない形や音が視界の向こうに立ち現れる。
儚く、繊細な質感が重なり合い
光の移ろい、影の揺れ、空気の震えを浮かび上がらせる。
目に映る風景や記憶の断片が、新たな形を得て呼吸を始める。
それは、人の記憶が残した影だろうか。
それとも自然が生み出した、かたち、だろうか。
2人の視線が交差する場所で
日常は、新たな発見と気づきの景色として姿を変える。
目を凝らし、耳を澄ます。
この空間で新たな風景が生まれるかもしれない。
中津川莉音
多摩美術大学大学院 博士前期課程修士一年油画科在籍
鳥の声や視点をテーマに主にインスタレーションを制作する。
軽さのある手漉き和紙や、偶然性を持つ転写技法を用いながら鳥を追求している。


津吹恵実
多摩美術大学大学院 博士前期課程修士一年油画科在籍
写真や既製品などを用いたインスタレーション作品を中心に制作する。
写真撮影や歩数記録など、個人の記録から普遍的に流れる時間について探究している。

