2024.11.28(木)〜 12.02(月)
グループ展「BLUSH」
- 開催終了
- グループ展
BLUSH
情勢のめまぐるしい2021年の夏頃を機に、ひっそりとネット上に集まり、
今日に至るまで対話を重ねてきた4名によるグループ展。
本心を打ち明けるとき、言葉は多少、澱みを伴って口から出るもの。
澱みを取り除きながら、言葉を選びながら発話する様は、私たちの制作風景と重なります。
“BLUSH”(赤面)という展覧会名は、関心の深いものごとには恐れず意見交換をするのに、
いざ自己表現をしようとすると、恥ずかしがってしまう様子からつけられました。
頬の熱にこらえながら、あるいは、熱がさめる時を夢想しながら、展覧会を開催いたします。
いしづかゆりか / Ishizuka Yurika
〝ないはずのもの〟を存在させることができる手段として油絵を描きます。
遠ざけたい醜さや理解し難いものに関心があり、それらは自身の作品を形成する上で大切な要素です。
不快感を与えない画面作りを目指しつつ「ないものがある」光景が鑑賞者の価値観との相互作用を生み出すことになれば幸いです。
視界からとりこんだ小さな違和感が、消化しきれずにいるような。
理解の外と内の狭間を感じられる表現を追求します。
西田 麻梨果 / Nishida Malika
アルバムや、「カメラロール」に収められた写真をふとした時に見返すことが好きです。
思い出はもちろん、被写体に向けられた眼差しが、故意か偶然によって写真として残っている気がして、
それがなんだか面白いのです。
この写真がパーソナルなものであればあるほど、戯画的なおかしさも覚えます。
手元に残した、あるいは残された写真を自身の目で捉え直し、
独特の「おかしさ」と反復しながら、絵として再構成しています。
松柳 洸 / Matsuyanagi Kou
人間の手には残酷さと
慈愛に満ちた一面が
内包されている
私たちは様々な感情を抱え
生きている
その感情は、時に体内を渦巻く膨大なエネルギーとして根深く残ることもある。
また、理性という枷を破るほどの力と不気味なほどの静寂さを兼ね備えている。
木版画の特徴である『手を使って彫る』行為は、
自身の感情が直接版へと落とし込まれる最大の手段である。
荒々しさと繊細な彫り
幅広い表現で描く独自の世界観をご覧ください。
吉田 祁潾 / Yoshida Korekiyo
“ 一度彫ると修正が難しい “
” 一度経験すれば事実として記憶の奥底に残り続ける ”
このふたつの特徴が、版画と人間に通ずるものがあると考え、
日常で人間が得る「気づき」や「出来事」という要素がどのように周囲の環境に影響を与えていくのかを考究し、
見た者への「気づき」「出来事」になる表現を、
版画を通して生み出していく。